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整形外科の骨粗鬆症チームが国際骨粗鬆症財団(IOF)から銀賞の評価を受けました

骨折予防の取組の認証

国際骨粗鬆症財団の評価とは

 骨折リエゾンサービス(Fracture Liaison Service:FLS)は、骨折コーディネーターを中心に様々な医療職が連携し、骨折患者に対する転倒予防の取り組みを、リハビリテーションの視点から実践するものです。
 こうした取組は、骨折予防として最も費用対効果に優れることが明らかになっています。また、骨折コーディネーターを中心とした体系的手法によって、患者様の骨折リスク減少、医療費削減、生活の質(QOL)の改善を図ることができます。

 国際骨粗鬆症財団(IOF)は、FLSを世界的に推進するために、13項目の評価枠組みを設定しています。この枠組みは、施設の取組がどのレベルまで達成されたか、今後どのようにグレードアップできるかを評価するものです。またこの枠組みは国際的な承認制度であり、二次骨折予防のためのガイドラインでもあります。

当院の骨折予防の取組

 当院では、多職種連携による二次骨折予防の取組として「心血OLSプロジェクト」を実践しています。日本骨粗鬆症学会認定医である整形外科部長と、学会認定骨粗鬆症マネージャーたちを中心に、多職種が連携し、入院患者様の骨粗鬆症治療にあたっています。
 なお、OLSは日本独自の概念で、Osteoporosis Liaison Serviceの略です。FLSは骨折した方のみを対象としますが、OLSは骨折前の骨粗鬆症対策(一次骨折予防)も含んでいます。

整形外科部長からのメッセージ

 このたび当院は、国際骨粗鬆症財団からFLSに関する国際的な評価を受け、銀賞を受賞することができました。北関東の病院では初の認定施設となります。世界では2022年4月5日現在、50か国・720施設が登録され、日本での認定施設の内訳は、金賞9施設、銀賞23施設、銅賞11施設となっています。
 今後もFLSを患者様の骨粗鬆症診療に生かし、県内の骨粗鬆症を少しでも減らせるよう努力して参ります。今回の銀賞受賞は、7年前のFLS開始当初からメンバーは変わってきたものの、引き続きチームに貢献してくれている方々の努力の賜物です。この場をお借りし感謝の意を表します。

整形外科部長・心血OLSプロジェクトチームリーダー
鈴木 秀喜

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経皮的僧帽弁接合不全修復術(マイトラクリップ)を県内で初めて実施しました

群馬県立心臓血管センターでは、僧帽弁閉鎖不全症患者のうち開胸手術が難しい方の治療において、県内初となる経皮的僧帽弁接合不全修復術(マイトラクリップ)を実施しました。

実施概要

  1. 実施日  令和3年9月29日(水)
  2. 患者 60歳代 (県内在住)
  3. 現状 術後の経過が順調なため、10月5日(火)に退院

経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip)とは

  1. 僧帽弁閉鎖不全症は、僧帽弁が完全に閉じなくなり、血液が逆流してしまう病気です。重症になると息切れやむくみなどの症状が出現し、命に関わることがあります。
    ※僧帽弁とは、心臓の左心房と左心室の間にあり、血流を一方向に維持する弁のこと。
  2. 症状が重度の場合、通常は外科手術(僧帽弁置換術・弁形成術)を行います。しかし、こうした外科手術は人工心肺で一度心臓を止める必要があります。そのため、高齢の方や心臓手術の経験がある方は、危険性が高く手術が困難でした。
  3. MitraClip(マイトラクリップ)は、外科手術に向いていない患者さんに対応できる新しいカテーテル治療法です。全身麻酔で大腿部(足の付け根)の静脈からカテーテルを挿入、心臓の中を通って左心房に到達させ、カテーテル先端に装着したクリップで僧帽弁が閉じない部分を挟みます。これにより、血液の逆流を減らします。

今後の予定

当院では今後、本手術を医師による評価の下、適応可能と判断できる方に対し実施します。本年度中に15例~20例の実施を予定しています。

マイトラクリップのイメージ
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ペースメーカー等を入れた方への身体障害者認定基準について

認定基準の見直し

医療技術の進歩によって、ペースメーカー等(植え込み型除細動器を含む)を入れた場合でも、大きな支障なく日常生活を送れる方が多くなりました。
また、体内に入れた後、日常生活活動の制限の程度が改善する可能性も高まっています。
このため、平成26年4月以降、身体障害者手帳の認定基準が見直されています。

ペースメーカー等を入れた方の身体障害者認定基準
平成26年3月まで一律1級に認定
⇒平成26年4月から1,3,4級のいずれかに認定

留意点

  1. ペースメーカー等への依存度や日常生活活動の制限の状況など、個々の病状に応じて等級が決定されます。
  2. 植え込み後3年以内に再認定を行います。その時の身体活動能力に応じて、再び等級が決定されます。
  3. 体内植え込み型除細動器(ICD)を入れた方も、同様の基準が適用されます。
  4. 先天性疾患(18歳未満で心疾患を発症した方)により体内に入れた方は、従来どおり1級です。
  5. 平成26年4月以降に新たに申請した方に対して、適用となります。

関連ページ

詳細は、下記日本循環器学会のホームページをご参照ください。

https://www.j-circ.or.jp/topics/20131204_pacemaker.htm

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植込み型除細動器(ICD)および両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)植込み後の運転免許について

ICD(植込み型除細動器)やCRT-D(両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器)は、命に関わる心室細動や心室頻拍の発生時に、速やかに治療を行うものです。心室頻拍や心室細動が起こらないようにするものではありません。
したがって、自動車の運転中に、ICDやCRT-Dが作動するような心室頻拍や心室細動を発症した場合、一時的に意識を失い、自動車事故につながってしまうおそれがあります。

ICD/CRT-D植込みをうけられた方へ

道路交通法では、自動車運転に支障を及ぼすおそれがある疾患をお持ちの患者さんに対し、自動車運転免許の制限が定められています。

  1. ICD/CRT-D植込み後の患者様は、植込みを受けた時点で自動車運転原則禁止となります。
  2. 運転の許可および自動車運転免許の維持には、「ICD/CRT合同研修セミナー」を履修した医師による診断書を、各都道府県の公安委員会・警察署へ提出する必要があります。また、運転の可否は、最終的に公安委員会および警察当局の判断となります。
    1. 初回植込み時
      国家公安委員会で定める診断書の様式を患者様で入手いただき、病院へ提出してください。医師の記載が済んだ診断書を公安委員会へ提出してください。
    2. ICDが作動した時
      運転制限の有無について医師が診断を行います。医師から運転制限のお話を受けた場合、公安委員会に診断書の提出をお願いします。
  3. 運転可能と判断された場合でも、6ヶ月ごとの再審査の診断書提出が必要です。
  4. 普通自動車免許で運転可能な自動車に限り、運転が可能です。
  5. ICD/CRT-D患者様の職業運転は認められていません

問い合わせ先:安全運転相談ダイヤル #8080 (シャープ ハレバレ)

ICD/CRT-D植込み患者様の運転制限期間

日本不整脈心電学会・日本循環器学会・日本胸部外科学会の合同検討委員会が定める運用指針では、植込み後の自動車運転の制限期間について、以下の表のとおり、示されています。
なお、植込みが一時予防と二次予防、どちらに相当するかで制限が異なります。不明な場合は、担当医に確認をお願いします。

一次予防:意識消失の既往がない方への予防的な植込み
二次予防:心室頻拍や心室細動などに伴う意識消失の既往がある方への植込み

自動車運転免許制限期間
新規植え込み(一次予防)7日
新規植え込み(二次予防)6ヶ月
ICD適切作動3ヶ月
ICD不適切作動意識障害を伴わない場合制限なし
ICD本体交換7日
リード交換7日

注1)ICDの「適切作動」「不適切作動」とは

治療が必要な心室性不整脈に対するICDの作動が「適切作動」です。電気ショックを伴う除細動作動や、自覚症状を伴わない抗頻拍ペーシングなどが該当します。一方、致死性心室性以外の不整脈に対してICDが作動した場合は「不適切作動」です。不適切作動の場合、意識消失がなければ作動には含まれず、運転制限が課されません。しかし、不適切作動であっても意識消失をきたす場合、適切作動と同様の運転制限が課されます。

注2)ペースメーカー植込み後の運転免許

ペースメーカー(両心室ペーシング(CRT-P)を含む)植込み患者様の運転は「原則許可」となります。そのため、植込み後の意識消失やペーシングの不具合がなければ、通常どおり運転可能です。また、診断書の提出も必要ありません。

参考資料

  1. 日本循環器学会『不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)』
  2. 日本不整脈心電学会・日本循環器学会・日本胸部外科学会『不整脈に起因する失神例の運転免許取得に関する診断書作成と適性検査施行の合同検討委員会ステートメント』
  3. 道路交通法(第103条)
  4. 道路交通法施行令(第33条、第38条)
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「地域連携・入退院支援センター」開設のお知らせ

開設の経緯

当院では、平成28年に「入院支援センター」を開設し、入院予定の方へのサービス向上に努めてきました。
そして令和元年10月、退院支援にも積極的に取り組むため、地域医療連携室と入院支援センターが一つとなり、「地域連携・入退院支援センター」が開設されました。
私たちは、患者様が安心して病院で治療を受け、住み慣れた地域での生活が継続できるよう、入院から退院までを、院内の関係部門や地域のかかりつけ医と連携しながら支援します。またこの支援を通じ、入院患者様の満足度向上を目指してまいります。

地域連携・入退院支援センターの役割

当センターには、看護師や薬剤師、栄養士、事務職員など様々な職種が関わっています。これらの職種が連携しながら、患者様の事情を伺い、適切な情報提供やご説明を行います。また、退院後の生活について一緒に考え、生活のあり方を早期に検討します。こうした活動を通じ、患者様やご家族が安心して退院できる環境を整えてまいります。
患者様やご家族に寄り添った温かい医療の提供に向け、今後ともよろしくお願いします。

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成人先天性心疾患専門医連携修練施設に認定されました

成人先天性心疾患専門医連携修練施設とは

日本成人先天性心疾患学会では、成人先天性心疾患の診療を担う専門医の育成を図るため、修練施設認定制度を設けています。

2019年4月に当院は、日本成人先天性心疾患学会から成人先天性心疾患専門医連携修練施設に認定されました。
https://www.jsachd.org/specialist/list-facility/kanto/

当院は、小児科・産婦人科・精神科などを有し包括的な診療が可能な「総合修練施設」と連携しながら、成人先天性心疾患の診療と、専門医の育成を行うことになります。
修練指導責任者に認定された循環器内科山下英治医師を中心に、病院全体で成人先天性心疾患の診療に取り組んでいきます。

【成人先天性心疾患外来についてはこちらをご覧ください】 

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ASD施行施設・PDA施行施設に認定されました

ASD・PDAとは

心房中隔欠損(ASD)及び動脈管開存症(PDA)は、頻度の高い先天性心疾患です。通常は小児期に治療されることが多いですが、成人期になって発見されるケースもあります。またこれらの症状は、心不全や不整脈の原因になることが知られています。

施行施設認定について

近年、心房中隔欠損及び動脈管開存症へのカテーテル治療が普及してきています。カテーテル手術は、開胸なしでの手術が可能なため、患者様の負担も軽減されます。そのため、成人先天性心疾患の方にカテーテル治療を提供できる施設が、県内でも望まれていました。
そして2019年当院は、小児循環器領域のカテーテル治療の学会であるJPICと、成人循環器領域のカテーテル治療の学会であるCVITにおいて、経皮的ASD閉鎖術施行施設・経皮的PDA閉鎖術施行施設に認定されました。
http://www.jpic-meeting.org/cathe/asd/inst2018.shtml
http://www.jpic-meeting.org/cathe/pda/inst2018.shtml

当院のASD・PDA治療

ASDに対しては、Amplatzer Septal Occluder(ASO)及びFigulla Flex-Ⅱ(FF-Ⅱ)の2種類の閉鎖栓を、PDAに対してはAmplatzer Duct Occluderを用いて手術を施行しています。
現在、全例合併症を生じることなく、手術が成功しています。また、術後の問題がなければ、入院期間も3泊4日と短期間です。
当院では今後も、安全かつ身体負荷の軽い手術・治療を実施してまいります。

ASD治療に用いる閉鎖栓
PDA治療に用いる閉鎖栓

 【成人先天性心疾患外来についてはこちらをご覧ください】

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骨粗しょう症の検査(DXA法)について

骨粗しょう症は、骨の強度が低下し骨折の危険性が高くなる病気です。
一般に骨の強度は、骨量(あるいは骨密度)が約70%、骨質が約30%影響するといわれています。
したがって、骨の強度の重要な要因である骨量を測定することで、骨粗しょう症の診断や骨折リスクの評価が可能となります。

骨量の測定法には様々な手法が存在します。当院では、最も信頼性の高い測定法とされるDXA法(デキサ法)を用いています。

診断についてご関心のある方は、ぜひ下記の資料をご参照ください。

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輸血機能評価の認定について

輸血療法とは

輸血療法は、輸血によって血液の不足や機能の低下を補うものです。
重篤な貧血や出血、出血傾向などがある場合、輸血は有効な療法となります。

しかし、輸血が適切に実施されなければ、血液製剤の取り違えのような重大な過誤に発展します。さらにこのような過誤は、患者様に深刻な健康被害を与えてしまいます。

このような過誤を防ぐためには、輸血の安全かつ適正な運用が必要なのです。

輸血機能評価の認定とは

そこで、適切な輸血管理が行われているかを評価するため、「輸血機能評価」制度が、日本輸血・細胞治療学会によって運用されています。

この制度は、安全かつ適正な輸血が行われているか、第三者による点検(Inspection)を受け、適切な管理が行われていれば、認証(Accreditation)される仕組みです。
そのため、この輸血機能評価制度は、「I&A(点検と認証)制度」とも呼ばれています

当院は、安全で適正な輸血医療を実施している施設として、学会からの認定を受けました。

今後も、安全かつ適正な輸血医療の提供に努めてまいります。

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ぐんまリハビリパーク ~緑とせせらぎの中で心地よいリハビリテーション~ 

ぐんまリハビリパークとは

ぐんまリハビリパークは、上毛電鉄「心臓血管センター駅」から徒歩1分に位置しています。四季折々の樹木や花々、寺沢川のせせらぎを楽しめる公園です。
リハビリテーションと公園を組み合わせた「リハビリパーク」という名のとおり、心臓病や生活習慣病を患った方、手術を受けた方、高齢者の方などに、園内での運動を通じ、身体機能を高めていただくことを目的とした公園です。

自然の息吹を感じながら心を癒していただくとともに、運動療法を通じて満足すべき日常活動(ADL)の回復と生活の質(QOL)向上を図っていただければと思います。

リハビリ中の方はもちろん、一般の方も日々の散歩などにご利用いただけます。お気軽にお越しください。

ぐんまリハビリパークの遠景