骨密度検査

骨密度検査

bone density test

当院使用装置:GEヘルスケア社製PRODIGY primo(2012年3月に更新)

骨粗鬆症は初期では、ほとんど自覚症状がありません。そのため、定期的に骨密度検査を受けることで骨粗鬆症の早期発見につながります。当院で使用している骨密度装置では、放射線被ばく量が、胸部レントゲンの1/10程度であり、非常に少ない線量で検査を行うことができます。

骨密度検査とは

骨密度検査は、骨に含まれるカルシウム等がどの程度あるかを測定する検査です。これにより、骨粗鬆症や関節リュウマチ、ホルモン分泌異常の診断が可能で、また、それらの経過観察及び治療効果の判定等にも利用されています。測定する方法は複数ありますが、当院ではDXA法を用いています。DXA法とは異なる波長のX線を用いて人体をスキャンし、組織でのX線の吸収率の差を用いて組織の組成を測定する装置です。そのため、超音波を用いた検査よりも高い精度で測定することが可能です。

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症は、骨量の減少と骨質の劣化により骨密度が低下する骨疾患です。健康な人に比べて骨折のリスクが増大します。骨密度低下の原因には、閉経後のエストロゲンの急激低下による骨量の減少や、加齢に伴う骨形成能の低下などがあります。特定の疾患、病態、薬物が原因となることもあります。

骨折をしやすい箇所には、椎体、大腿骨頚部などがあります。
骨粗鬆症のガイドラインでは、”腰椎および大腿骨近部位の2部位のDXA測定が推奨されます。大腿骨近位部骨密度は全大腿骨近位部、頚部の骨密度のうち、より低い値を用いて診断する”ことを勧めています。
当院では、このガイドラインに則った骨密度検査を行っています。

検査の流れ

検査時間はおよそ10~15分程度です。
検査前の食事制限はありません。
測定部位に金属やプラスチック類がある場合、測定結果に影響するため検査着に着替えて頂きます。
装置の上に仰向けに寝てもらい、測定が終了するまで動かないで頂きます。
動いてしまうと測定結果に影響しますので、ご注意ください。

検査結果の例

測定終了後には、医師向け測定結果表と患者様向け結果表ができ、患者様本人が測定結果を確認することができます。
測定結果表からは、患者様本人と同年代、若年成人の骨密度と比較して自分の骨密度が何%に当たるかがわかります。
若年成人の平均値(YAM:Young Adult Mean)との比較は骨粗鬆症の診断に用いられます。
YAM値が80%以上で正常、70~80%では骨量減少、70%以下は骨粗鬆症と診断されます。
自分自身の骨の健康状態を知り、食事・運動など生活改善をすることで予防にもなります。
当院では、多職種が連携した骨粗鬆症サポートチームが連携し皆様の骨を守っていきます。

検査に際し、ご不明な点がございましたら、担当技師までご相談ください。