心不全・心臓リハビリテーション部門

心不全・心臓リハビリテーション部門

Cardiac rehabilitation department

担当医師
 小板橋 紀通(心臓リハビリテーション部長)
 星野 圭治
 安達 仁 (顧問・心リハ認定医)

心臓リハビリテーション部門

当院は、2003年に広大な心臓リハビリテーション施設が完成して以降、全国でも有数の規模を持つ施設として、わが国の心臓リハビリテーション (心リハ) をリードしてきました。

「リハビリテーション」といっても、患者さんにただ運動をさせるだけではありません。
当院では、医学的な病態評価に基づいた栄養面や運動面の生活指導、カウンセリングを含む「包括的心臓リハビリテーション」を行っています。
また、心臓の手術後はもちろん、高度に心機能が低下した心不全、肥満や糖尿病などの悪化リスクを持つ症例、先天性心疾患の症例など、様々な循環器の患者さんに対しても、心リハを行っています。
循環器疾患の受診をかかりつけ医で継続しつつ、心リハだけを当院で行うことも可能です。

心不全部門

心臓は、全身に血液を送り出すポンプのような役割を果たしています。
「心不全」とは、この機能が低下し、各臓器に十分な血液を送り出せなくなった状態を指します。その結果、動悸や息切れ、全身のだるさ、足のむくみなどの症状が徐々に現れます。症状が進行すると、横になるのも苦しいほどの呼吸困難に至ることもあります。

心不全の進行速度や症状の現れ方には個人差があります。ただ一般的には、時間の経過とともに重症化が進み、治療が難しくなる傾向にあります。中には、突然の発症で見つかるケースや、不整脈や他臓器の障害を引き起こし、生命の危険を伴うケースもあります。

心不全の悪化を防ぐためには、早期に原因を突き止め、適切な治療を開始することが重要です。心不全の原因としては、高血圧、心筋梗塞、弁膜症、心筋症、不整脈などが挙げられます。 当院の心不全部門では、循環器内科の他部門と緊密に連携し、初期の薬物療法から、まれな心疾患に対する高度な医療まで、心不全に関する幅広い診療を行っています。

また当院では、禁忌がない限り、ほぼすべての症例において、心肺運動負荷試験を実施しています。その結果をもとに、治療に心リハを積極的に取り入れ、心不全の進行予防に努めている点が、当院の特長といえます。