運動や食事に、どのくらいの期間、気をつけなければいけませんか?

運動や食事に気をつける期間は、基本的には「一生続ける生活習慣」と考えておくのが安全です。コレステロールや動脈硬化は、数日や数週間で急に悪化するのではなく、年単位で少しずつ進みます。また、生活習慣の改善をやめると、じわじわ元に戻りやすいことも知られています。いったん数値が良くなっても「もう大丈夫」と元の生活に戻ってしまうと、再び悪化して狭心症や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが上がるため、無理のない形で長く続けることが大切です。

一方で、最初から「完璧」を目指す必要はありません。まずは「3か月」をひと区切りとして続けてみてください。体重・腹囲・血圧、そしてLDLコレステロールや中性脂肪などの血液検査は、3か月ほど生活を整えるだけでも変化が見えてくることが少なくありません。その結果を確認しながら、うまくできている点は続け、難しい点は量や方法を調整していくと、現実的で続けやすくなります。

心臓の病気で心臓リハビリテーションを受けている方の場合、保険診療として算定できる日数には上限(代表的な例として150日を目安とするケース)が設けられていることがあります。ただし、これはあくまで「保険でリハビリを受けられる期間」の話であって、「運動や食事に注意しなくてよい期間」という意味ではありません。リハビリ期間中に身につけた運動習慣や食事の工夫を、リハビリ終了後も日常生活の中で続けていくことが、再発予防の中心になります。

もし「いつまで続ければいいのか」と不安になったときは、「一生続けるという大まかな“方針”」と、「次の受診や血液検査までの“期限”」(まずは3か月など)を分けて考えると、気持ちの整理がつきやすくなります。通院の際には、検査値と生活の様子を一緒に振り返りながら、主治医や医療スタッフと相談して、無理のないペースや内容に整えていくことをおすすめします。

参考文献
  1. 日本動脈硬化学会.動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版  j-athero
  2. 日本循環器学会ほか.心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012年版,2021年改訂版など)  jacr
  3. Estruch R, et al. Primary Prevention of Cardiovascular Disease with a Mediterranean Diet. N Engl J Med. 2013. portailvasculaire