【県内初】レーザーバルーン内視鏡下アブレーションを実施
心疾患分野において高度専門医療を提供する群馬県立心臓血管センターでは、心房細動(不整脈)治療において、県内初となるレーザーバルーン内視鏡下アブレーション(心筋焼灼術)を実施しましたのでお知らせします。
<実施概要>
実施日:平成30年9月19日(水)
患 者:①女性 60歳代(県内在住)
②女性 70歳代(県内在住)
<レーザーバルーン内視鏡下アブレーションとは>
(1)当センターでは、高周波カテーテル、冷凍バルーン及びホットバルーンなど、従前からの治療法に加え、新たにレーザーバルーンによる治療を開始しました。
(2)これらの治療法は足の付け根の血管に挿入したカテーテルを介して、心臓の肺静脈入口部を焼灼し心房細動の原因となる高頻度の不規則な電気の流れを遮断するものです(肺静脈隔離術)。
(3)新たな心筋焼灼術は、バルーンカテーテルを肺静脈入口部に密着させ、カテーテルの中心部からレーザーを照射します。内視鏡画像により心腔内を確認しながら、円周状に正確に照射することで、有効性の高い肺静脈隔離術が行えます。さらに、焼灼部位毎にエネルギー量の調整が可能なため、肺静脈狭窄や横隔神経麻痺などの合併症のリスクの低減が期待され、安全性の向上が見込まれます。
<今後の予定>
患者さんの心臓の形を評価し、適合した方に対して積極的に施行し、本年度中に10例~20例を予定しています。